釣藤散の効果効能 慢性頭痛やめまい、高血圧など

釣藤散 効果効能

釣藤散(ちょうとうさん)はめまい、頭痛、耳鳴りなど頭部の症状に使用されることが多い漢方薬です。健牌しつつ肝風を鎮め痰飲を除去する効能があります。

釣藤散はどんな人に効果がある?

釣藤散は、明け方に頭痛がする場合が多く、重たい感じの痛みがある、特に高血圧でなくても、のぼせて赤っぽい顔をしている人で、イライラしやすいタイプの人などに適応があります。

中高年に適応が多く、子どもに利用することはあまりない。皮膚は乾燥していて耳鳴りや目の充血がみられること場合に使われるとこが多いです。

釣藤散は「肝陽化風(かんようかふう)、風痰上擾(ふうたんじょうじょう)、脾胃気虚(ひいききょ)」証を改善する処方です。

この漢方薬を使う主な症状

釣藤散は慢性に経過する頭痛、めまい、肩こりなどがあるものの慢性頭痛、神経症、高血圧の傾向のある人の慢性頭痛、めまい、肩こり、高血圧の傾向がある人でイライラや不安感がある、ス卜レスや目の使い過ぎなどで頭が痛い場合などに使われる漢方薬です。

釣藤散を使う主な症状は、肝陽化風、風瘐上擾、脾胃気虚の症候を現わす以下のようなものです。

高血圧症

動脈硬化症

頭痛

脳血管障害

自律神経失調症

更年期障害

甲状腺機能亢進症

不眠症

うつ病

認知症、アルツハイマー病

メニエール病

釣藤散の処方

釣藤散の配合生薬は

①釣藤鈎

②防風

③菊花

④石膏

⑤半夏

⑥陳皮

⑦人参

⑧麦門冬

⑨茯苓

⑩生姜

⑪甘草

の十一味です。

君薬の釣藤鈎は肝経などに入り、肝風を改善する働き(平肝熄風)が強いです。清熱効果もあります。痙攣を止める働き(止痙)もあります。

同じく君薬の防風にも風邪を鎮める効果(祛風)があり、平肝熄風します。

臣薬には、菊花、石膏、半夏、陳皮の四味があります。

菊花には平肝効果や祛風清熱効果があります。目の充血や頭痛を緩和し、視力障害を緩和する働き(明目)もあります。石膏は、熱邪を冷まし(清熱瀉火)、ロ渴を癒し(解渴)、心煩を緩和します(除煩)。半夏は痰湿を乾燥させて除去し(燥湿化痰)、上昇した気を降ろして吐き気を緩和させる効果があります(降逆止嘔)。陳皮にも降逆化痰効果があり、また気の流れを改善して胃腸機能を調える効果(理気調中)もあります。臣薬四味で清熱化痰し、君薬を助ける役目です。

人参、麦門冬、获苓、生姜の4つが佐薬です。人参は脾胃の機能を高めて気を補助します(補気健脾)。麦門冬は陰液を補う(滋陰)力が強い生薬で、化痰薬の燥性を緩和し、また除煩効果も持ちます。茯苓は人参とともに健脾しつつ、半夏とともに燥湿します。生姜は脾胃に効果して痰飲を除去し(化飲)、さらには半夏の毒性を制しつつ、半夏と陳皮の理気化痰効果を助け、胃の機能を調えて嘔吐を止める効果があります(和胃止嘔)。甘草は使薬として生薬を調和します。

以上、釣藤散の効能を「平肝熄風、清熱化痰、補気健牌」といいます。ニ陳湯の成分(半夏、陳皮、茯苓、生姜、甘草)が含まれており、それだけでも燥湿化痰、理気和中(ニ陳湯の効能)する効果があります。

釣藤散の出典は『普済本事方』です。

釣藤散の体験談・口コミ

口コミ①頭痛と高血圧に釣藤散

高血圧で、肩が凝ります。朝に頭痛が酷くなります。頭痛がひどいと吐き気もします。

釣藤散を服用し始めて2力月ほどで症状が改善しました。血圧も低くなりました。

風痰上擾とみて釣藤散を使用した例。釣藤散は早朝から午前中にかけて起こる頭痛に効くことが多いといいます。

口コミ②めまいや耳鳴り、肩こりや不眠など多くの症状がある

神経質な性格でストレスが多いです。めまいと耳鳴りが治りません。慢性的な肩こり、不眠もあります。目が充血しています。

釣藤散を使用して半年ほどで、少しずつ諸症状が改善してきました。

肝陽化風によるものとみて釣藤散を使用した例。

口コミ③ストレスと不眠症に釣藤散

日々の仕事でストレスがたまり、不眠症になりました。疲れがたまっているのになかなか眠れません。

釣藤散を2か月程服用したところ、入眠が楽になってきました。

釣藤散を使用した製品例一覧

散剤 釣藤散エキス(大杉、クラシエ薬品、小太郎漢方製薬、ツムラ、東洋漢方製薬、松浦)、双鈎順気(ウチダ和漢薬)、ズッキノン(小林製薬)、JPS漢方顆粒-63号(ジェーピーエス製薬)、ストレージタイプZK(武田薬品工業)、真仙(建林松鶴堂)、釣藤散エキス(一元製薬製薬、ウチダ和漢薬、東洋漢方製薬、東洋薬行)
錠剤・カプセル・丸 釣藤散エキス錠(クラシエ薬品、ジェーピーエス製薬)、錠剤釣藤散(一元製薬)、チョウトーン(小太郎漢方製薬)
湯薬 釣藤散(料)(ウチダ和漢薬、タキザワ漢方廠、東洋漢方製薬、栃本天海堂)

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