黄連解毒湯の効果効能　胃炎、皮膚炎などの炎症や更年期障害などに

黄連解毒湯（おうれんげどくとう）は高熱や頭痛、胃炎、皮膚炎などに使用される漢方薬です。過剰な熱による炎症を改善する効果があります。

本来、熱は、生命を維持するために必要なものです。冷えは病気を招き、腰やお腹が冷えない方が、特に消化器系や婦人科系の病気にかかりにくいものです。平熱が高い方が、低いよりも免疫力は高いことは良く知られています。

しかし、熱は多過ぎると、病気や体調不良の原因になります。この場合の熱を東洋医学では「熱邪」と呼びます。黄連解毒湯は、この熱邪が原因の病気や体調不良を改善する漢方薬です。

黄連解毒湯はどんな人に効果がある？

黄連解毒湯は適用範囲の広い漢方薬で、炎症があって充血した感じの場合によく効きます。冷えがなく、イライラして眠れない場合などに利用されます。

更年期や月経時のイライラにも利用出来ます。飲酒は体内に熱を生じるので、二日酔いで吐き気や熱感のある場合に利用出来ます。

黄連解毒湯は「実熱」証を改善する基本処方です。

実熱とは熱邪が強く暴走している状態で、主に炎症の症状のことです。同時に自律神経系の興奮や各種機能の亢進、充血も意味します。症状は強く、進行が速いものです。

この実熱に対し、もう一つの熱邪のタイプを「虚熱」といいます。こちらは熱を冷ます陰液が不足していて炎症が強いわけではなく、相対的に熱邪が勢いを増している状態です。熱がこもるような感じです。

実熱を改善

黄連解毒湯は、虚熱ではなく、実熱を改善します。

実熱でみられる症状は、高い熱、顔面の紅潮、目の充血、ロや喉の渴き、ロが苦い、イライラ、不眠などです。炎症や発疹、蕁麻疹、皮膚化膿症、感染症なども関係します。

黄連解毒湯は、熱が体の奥でしぶとく燃え、血液や尿が熱く色濃くなったような症状に効きます。

舌が赤く、舌苔が黄色いのが実熱の特徴です。

この漢方薬を使う主な症状

黄連解毒湯は、のぼせぎみで顔色赤く、イライラして落ち着かない傾向のあるような鼻出血、不眠症、神経症、胃炎、血の道症、めまい、動悸、更年期障害、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、口内炎などに使われる漢方薬です。

また、黄連解毒湯は二日酔いにも効果があります。アルコールは過度に飲むと体内で熱毒となり、頭痛、目の充血、口臭、ほてり、胃の不快感、濃い尿などの熱証を引き起こします。非常に苦いですが、胃が楽になり、頭痛が消えていきます。

黄連解毒湯を使う主な症状は以下のようなものです。

胃腸炎や肝炎など消化器系の炎症

膀胱炎

発疹、蓴麻疹、皮膚化膿症

自律神経失調症、神経症

更年期障害

高血圧

胆嚢炎

肝炎

不眠症

統合失調症

二日酔い

黄連解毒湯の処方

黄連解毒湯の配合生薬は、

①黄連

②黄芩

③黄柏

④山梔子

の四味です。

この四味いずれも苦寒薬で、消炎解熱効果があります。黄連、黄芩、黄柏は文字どおり黄色くて、苦い生薬です。山梔子はクチナシの赤い実ですが、煎液は黄色で、そして苦いです。

これらを合わせた黄連解毒湯は、とても黄色く、非常に苦いです。漢方薬は、体に合っていればおいしいと言う人もいますが、黄連解毒湯ばかりはどんなに合っていても苦いと言う人が多いです。そして、効果が強いので、胃腸が弱い人などには注意が必要です。

君薬の黄連は中焦や心の熱を冷ます効果があります。臣薬の黄芩は上焦や腸の熱を下げる効果があります。佐薬の黄柏は下焦の熱を冷ます効能を持ちます。使薬の山梔子は三焦の熱を下げ、それぞれの生薬を補助する役割があります。4ついずれの生薬にも抗菌効果や抗ウイルス効果があり、降圧、鎮静効果もあります。

これらの黄連解毒湯の効能を「清熱瀉火・解毒」といいます。

黄連解毒湯の出典は『外台秘要（げだいひよう）』です。

黄連解毒湯の体験談・口コミ

口コミ①胃炎で胃が痛みます

胃がキリキリと痛みます。胃粘膜に炎症があり、胃炎と診断されました。胸やけや吐き気もあります。口臭も強いです。

黄連解毒湯を服用したら、1力月ほどで胃炎が完治しました。

口コミ②アトピー性皮膚炎で黄連解毒湯を服用しました

アトピー性皮膚炎です。痒みが強く、就寝時にも掻いて傷になってしまします。皮膚は熱いような感じがします。塗り薬を縫っていますが、痒みが治りません。

黄連解毒湯を服用したところ、1力月程度で痒みがかなり改善しました。

口コミ③二日酔いに黄連解毒湯

お酒を飲み過ぎて酷い二日酔いがあります。頭痛や吐き気が止まりません。

黄連解毒湯を服用しました。とても苦くて吐きそうになりましたが、少しすると吐き気も頭痛も楽になりました。

黄連解毒湯を使用した製品の例一覧