麦門冬湯の効果効能、口コミ　咳や気管支炎、のどの痛み、口臭などに

麦門冬湯（ばくもんどうとう）は気管支炎、咽喉炎、胃炎などに効果がある漢方薬です。呼吸器・消化器の乾燥を体内から解消する効果を持ちます。

手足や下腹の冷え過ぎは健康に良くないし、胃に熱がたまり炎症が続いても良くありません。水分がたまってむくんでもよくないし、反対に、喉や肺が乾燥しても辛いです。麦門冬湯は、このうち体内の乾燥を解消する漢方の処方です。

麦門冬湯はどんな人に効果がある？

麦門冬湯は痰の少ない空咳に利用する代表的な処方です。痰は粘くて少量なので、引っかかってなかなか出ない、こみ上げるような咳が連続して出るなどに使用されます。

ノドは乾燥した感じがあり、のぼせがみられる場合、くしゃみがよく出る場合にも利用されます。ス卜レスが原因で咳が出ていることがあります。

妊娠中の咳に利用されるが、妊婦への安全性は十分に確認されていないので、必ず医師に相談してから利用するようにします。

麦門冬湯は、「肺胃陰虚、肺胃気逆」証を改善する処方です。

「肺胃陰虚」とは、肺陰虚と胃陰虚が同時に表れる状態のことです。呼吸器系と消化器系の両方で津液（しんえき）が不足している状態を指します。病気は肺にあるが、病気の源は胃にあるというのが特徴です。

麦門冬湯は肺陰虚を治すだけの薬だと考えられることも多いですが、胃陰虚にも有効な漢方薬です。

胃の津液が不足しているため、上腹部の不快感や食欲不振、さらに胃気の上逆により、吐き気、嘔吐、乾えずき、しゃっくり、げっぷなどが生じやすくなります。津液が不足して虚熱が全身に及ぶと、手足のほてり、寝汗、不眠、疲労倦怠感などの症状を引き起こします。

燥証には外燥と内燥があります。外燥は乾燥した気候などの影響で、主に肺、呼吸器系などが被害を受ける状態。それに対し、内燥は、体内の臓腑の津液が消耗されて生じる病気を指します。麦門冬湯は、この内燥を治療する代表的な漢方薬です。

舌は乾燥して赤く、舌苔は少ない場合に使用されます。

この漢方薬を使う主な症状

麦門冬湯は、痰が切れにくく、ときに強く咳きこみ、または咽頭の乾燥感がある空咳、気管支炎、気管支喘息、咽頭炎、しわがれ声、あまり痰がでない強い咳が出る、咳によって声がかれている、ノドが痛い、ノドが乾燥して渴くなどに使われる漢方薬です。

麦門冬湯を使う主な症状は、肺胃陰虚証で気逆の症候を現わす以下のようなものです。

慢性気管支炎、気管支拡張症

慢性咽喉炎

咳・ノドのかれ

しわがれ声

肺結核

喘息、百日咳

胃・十二指腸潰瘍

萎縮性胃炎

慢性胃炎高血圧

動脈硬化症

麦門冬湯の処方

麦門冬湯の配合生薬は、

①麦門冬

②半夏

③人参

④甘草

⑤粳米

⑥大棗

の六味です。

麦門冬は甘寒性の君薬として肺経と胃経に入り、養陰生津し、燥証をうるおして改善し、虚熱を冷ます効果があります。清心除煩効果があり、不眠にも効能を発揮します。

臣薬の人参、甘草、粳米、大棗は、益胃して胃気を強め、滋養胃陰して消化器系の機能を立て直すことにより、自然と津液が肺に上昇して潤すようにします。人参は補中益気して麦門冬と共に生津し、甘草、粳米、大棗は脾胃を養いつつ、肺を潤す効果があります。甘草と大棗で急迫症状を改善します。

肺胃気逆に対しては、佐薬の半夏が効果を示します。化痰（けたん）効果により咳を鎮めます。半夏は燥性の生薬ではありますが、大量の麦門冬が配合されているため、影響はありません。逆に麦門冬のしつこい風味が半夏の配合により打ち消され、消化吸収されやすくなります。甘草は使薬として肺を潤し咽喉部の炎症を鎮め、それぞれの生薬の薬性を調和する効果があります。

これら麦門冬湯の効能を「潤肺益胃、降逆下気」といいます。

麦門冬湯は虚火を冷ます処方なので、肺胃の冷えによる咳や息切れ、吐き気、嘔吐には使用しません。

出典は『金匱要略』です。

麦門冬湯の体験談・口コミ

口コミ①乾いた咳がこみ上げます

乾咳が出て、咳が出始めると、むせるように続けて出て、吐きそうになります。たばこの煙の刺激や刺激臭などで、喉がむずむずしてくると、咳き込みます。咳込んだときは顔が真っ赤になります。

麦門冬湯を使用し、1力月程度で咳が改善しました。

口コミ②口臭が麦門冬湯でなくなりました

以前から口臭が気になっています。歯医者や口臭外来に行っても原因がわからず治りませんでした。胃からこみ上げるような臭いがあります。げっぷもよく出ます。

麦門冬湯を半年服用して口臭がほとんどなくなりました。

口コミ③気管支炎に麦門冬湯

気管支炎で喉が痛いです。痰は出ませんが、乾いた咳がかなり出て辛いです。

麦門冬湯を3か月程飲んだところ、喉の痛み、咳が改善しました。

麦門冬湯を使った製品の例一覧